RESEARCH OBJECTIVE


機械部材•部品に用いられる材料に必要とされる性能は様々です。本研究室では、金属、セラミックス、プラスチックに加え、異なる材料を組み合わせる複合化技術を駆使し、それぞれの材料単独では得られない特性を発現させ、多様化なニーズに応える機械材料の創出を目指し研究活動を行っています。特に、CMC(Ceramic Matrix Composite)と呼ばれる航空機ジェットエンジン用材料や、自動車・航空機用の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)といった材料の開発と性能評価を中心に、特殊環境での実験技術、複合材料特有の複雑な破壊現象を理解するための計測技術の開発、CAEによるシミュレーションに関する研究を行っています。また、材料の寿命や性能を予測するためにインフォマティクスや画像処理、機械学習を活用する試みにもチャレンジしています。


R&D of Heat Resistant Materials for Jet Engine (Ceramic Matrix Composites: CMCs, and Coatings)

 本研究室ではCMCと呼ばれる新たな材料を航空機用エンジンのタービン部材に適用すべく研究開発を行っています。SiC繊維や酸化物繊維を用いたCMCと呼ばれる材料の1200℃を超える高温環境での機械的性質の向上、長期耐久性評価を行っています。その他にも、マイクロメカニカル試験、トモグラフィー技術による損傷・破壊の三次元観察、有限要素法(FEM)を用いたシミュレーションなどを駆使し、信頼性保証技術の確立を目指しています。材料プロセスのシミュレーションやMaterials Informaticsを活用することによって、既存のCMCの耐熱性超える新たな材料開発に取り組んでいます。


欧米ではCMCの社会実装が既に始まっています。(GE Aviationが公開している紹介動画を参照ください) 井上研究室では、CMCの信頼性保証技術の確立に取り組むと同時に、将来を見据えた新たなCMCやコーティングの開発を行っています。



Optical Imaging of Deformation, and Damage at Elevated Temperature

 高温で使用される構造部材がどのように劣化し破壊に至るかを理解することは寿命予測の観点から重要です。しかし、高温で(特に1000℃以上)材料や部材の変化を捉えることは困難です。

 本研究室では、1000℃を超える環境で材料試験を行うだけでなく、いつ、どこで、どのように変化しているかを捉える実験系の確立を目指しています。変形やクラックなどの損傷がどのように生じているかを三次元、マルチスケールで観察、計測するための技術の開発を目指しています。



Damage and Failure of Light Weight Materials (Carbon Fiber Reinforced Plastics: CFRPs)


炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は航空•宇宙産業におて重要な役割を果たしてきましたが、その高精度化と同時に自動車、インフラ産業へと用途が拡大されつつあります。また、CFRP部材同士をつなぎ合わせる接合技術の確立も急務となっています。

 本研究室では従来よりも層厚さが薄い薄層プリプレグを用い構造設計自由度の高いCFRPの機械的特性や長期耐久性の評価を行っています(NIMSとの連携)。他にも、電線用の捻り構造を持ったCFRPの力学応答の有限要素シミュレーションや熱可塑CFRPの超音波溶着の技術開発(JAXAとの連携)に取り組んでいます。



Development of Extreme Heat Resistant Materials for Re-Entry, and Hypersonic Aircraft

宇宙往還機の再突入時や超音速機の耐熱パネル、ノーズコーンといった部材は空力加熱により2000℃を超える温度環境に晒されます。

本研究室では、炭素繊維とUHTC (Ultra High Temperature Ceramic)と呼ばれる材料を組み合わせた新たな複合材料・表面の耐熱コーティングの開発を行っています。また、突入環境時の加熱環境を再現するための風洞試験(JAXA, 宇宙科学研究所)なども実施しています。



Development of High Entropy Materials


鉄やアルミといった金属は構造部材の要です。本研究室では5種類以上の元素が等mol含まれるハイエントロピー合金(High Entropy Alloy: HEA)のカクテル効果、格子ひずみ効果、拡散抑制に着目し、従来の合金を凌ぐ機械的特性を持つ新たな材料を創製すべく研究を行っています。



Reliability of CMC Brake Disk for Luxury Cars

---


Strength, and Lifetime Prediction Using Machine Learning

積層CFRPの強度を予測することを目標に機械学習を取り入れた評価手法の開発を行っています。


Novel Material Design, Processing Using Materials Informatics

準備中


井上研究室では産学官連携に積極的に取り組んでいます。

共同研究先の詳細はこちら